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しあわせな閉店から一週間

Dscf3051 先週の今日が閉店の日でした。

この一週間、教室も毎日のようにあり、店をたたむ準備・教室の移転の手配などで帰りも遅く、ハードなスケジュールでした(・・;)

6月に入ってから閉店まで、お客様のご来店の多さもお電話も、日を追うごとに増して、まったく気の抜けない、緊張感の高い毎日でした。

ご予約やお取り置きも、お受けしてしまうと、店売りのお菓子にとても回らなくなってしまう状況になり、すべてお断りさせていただき、申し訳ありませんでした・・・

最後の金・土・日の3日間の営業日は、行列の長さも、私たちスタッフの想像をはるかに超えていました!!!

最終日は、開店1時間前からもうお客様の気配が。

そして途中から並んでくださった生徒さんは、何と1時間40分位も待ってくださったそうです・・・

とにかく人手がありませんでしたから、売り場には私しか立てず、スタッフには厨房で少しでもお菓子を作ってもらい、必死で接客しました。

でも、精一杯作っても作っても、限界がありましたので、あまりのお客様の多さに、タルトの数の制限も最初は6個だったのに、最終日には4個になり、3個になり、2個になり・・・

長い時間並んでくださったお客様には、本当に申し訳なかったです。

でも、私はお客様のすばらしさに、感激しています。

だんだんタルトの数が少なくなって、でも行列は長くなるばかり・・・どうしよう。

残り80個とした時、お買い上げの制限の数が4個だと20人にしか行き渡らない。

2個に減らせば、40人の方にお売りすることが出来る。

そこで、外に出て、『すみません、最後の方まで行き渡るように、数をみなさんでお譲りあっていただけませんか!?』

とお願いしたら、真っ先に『僕、ひとつでもいいです!』と言ってくださった方。

(奥様と一緒によく来てくださったお客様です。奥様の分と、ひとつじゃ足りないのに・・・)

3人家族でいらしてるのに、『うちもひとつでいいから、後ろの方が買えるようにして』と笑顔で言ってくださった方。

12時に一度売り切れてしまい、『1時間閉めて、追加を作ってまたオープンします、すみません・・・』とお知らせしたら、

『このまま待ちます!』とみなさんが言ってくださった時は、本当にびっくりしました。

今書いてても涙が出ます。

焼き菓子もすっからかんに完売した棚に飾った、たくさんのお花。まるでお花屋さんのようですよね!

ここに飾りきれないほど、いただきました。Dscf3050 開店の時よりも多かったように思います。

お花だけでなく、お手紙やメール、差し入れなどもたくさんいただきました。

たくさんのあたたかい声もかけていただきました。

わざわざ引越し先の川崎から帰省してくださった方もいらっしゃったんです!

広告でお世話になった、ガイドクーポンさんも大きい花束をくださり・・・感激でした。

自慢するみたいでなんだか?と思いましたが、でも私はうちのお客様や生徒さんを自慢したいんです!!

うちのお客様や生徒さんはすばらしいんです!!

本当にやさしく、あたたかく、“人ってこんなにやさしいものなんだ”と、驚くほどでした。

店を閉める、と決めてから気づいたこと。

自分がいかにお客様に支えられていたか。

途中何度も撤回しようと迷いに迷って、店先でお客様と泣き、教室で生徒さんと泣き、涙ばかりの2ヶ月でした。

閉店した後、自分が気が抜けたようになるのでは・・・と思いましたが、

みなさんの愛情をたくさんたくさん、お返し出来ないくらいいただいたので、身体はへとへとですが、心の電池はいっぱいです!

こんなに恵まれた閉店が出来るなんて、ほんとに何てしあわせなことでしょうか。

方向性が定まらず、弱気になった私を励ましてくださった友人・周りのお世話になった方々にも心より、お礼を申し上げます。

そして、一緒にがんばってくれたスタッフAちゃん。

彼女はすばらしい職人さんでした。

ヘルプで山形から来てくれた、もとバイトのK君。臨月まで働いてくれたYちゃん。手伝ってくれた生徒さんHさん、Kさん。

今年に入ってから、毎営業日に手伝いに来てくれた母。

早稲町時代から八木田まで、タルデリをともに築いてくれたY美ちゃん初め、歴代のスタッフも顔を出してくれて、閉店の日には、飛び込みで手伝ってくれたTちゃん。

みなさんのおかげです。本当にありがとうございました・・・

ものすごく長くなってしまってすみません。

でも、ほんとはこれでも書き足りないくらい、感謝の気持ちでいっぱいです。

書ききれないほど多くの方のおかげで、タルト・デリシューが存在することが出来たんだと、しみじみありがたく思います。。。

これから、みなさんの気持ちを支えに、大切にしながら生きていこうと思っています。

どうぞこれからもよろしくお願いいたします!^^

※いただいたお手紙やメールのお返事、遅れますが必ずいたします。

しばらくまだ忙しい日が続きますので、遅くなるかもしれませんが、しばしお待ちくださいませ(><)

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コメント

 個人でお店を持つ、そんな<勇気>を真っ先に見せてくれたのがタルデリさんだと思って見続けてきました。常に先頭を走る苦しさは想像以上だったと思います。でも、その姿を見て、多くの人が自分の夢を抱いてお店を構え、福島市内に多くの素敵なお店が登場したと思ってます。

 タルデリさんの第一幕は下りたのかもしれませんが、どんな形であれ、いずれ上がるであろう第二幕を楽しみに待ちたいと思います。
 今年もきれいな紫陽花が咲きました。来年も再来年も咲くことでしょう。紫陽花は成長と共に色が変化していくそうです。紫陽花が咲き続ける限り、いつの日か、また違った色のタルデリさんの第二幕を楽しみにしてます。
 それまでは、充分に充電してください。
 まずは心からお疲れ様でした。そしてまたいつの日か。

読んでたら私まで涙出て来ちゃった。
断られるより、断る方が辛い。
好かれるより、好きになる方が辛い。
閉められるお客さんより、閉める店主の方が辛いよね。
でもまた数倍のパワーで戻って来る時が楽しみです。
いつでもどこからでも応援してます。
時間が出来たらパリにお菓子食べに来る?
うるさい息子付きだけど付き合います。

通りすがり人さん、kayoさん(びっくりです~!今まで何度も送ってくださってもうちでエラーになってしまい、申し訳ないと思っていたら・・・)


感激のコメントありがとうございます!!!
ちゃんとお返事かきたいので、少しお待ちいただけますでしょうか。。。
今もやっぱりハードなのでとても励まされています^^

通りすがりの人さん、大変遅くなってすみませんでした・・・

『店を持つ<勇気>』・・・
そうですね。当時、今のように個人で、カフェや食べ物やさんをやっている人は少なかったように思います。
道なき道を自分で切り拓いていくしかない、孤独との闘いでした。
その道もいばらだらけで、傷もいっぱい作って・・・
ほんとに大変でしたが、いい幕の引き方が出来た、と振り返れるのは、ほんとにしあわせなことだと思います。

早稲町の店の入り口に植えた紫陽花が、今年も綺麗に咲いているのを見ると嬉しくなります。
もしかしてご存知の方ですか?
ありがとうございます^^
第2幕もすぐです。第3幕もありますしね!
がんばりますね、本当にありがとうございました。

kayoさん!パリから、ほんとにありがとうございます~!
最初、どなたのコメントかわからなくて、
『こんな、心にピタッとくる言葉を書いてくれる人は誰!?
誰だろう!?』
と思ったら・・・!(;;)
自分が死に物狂いで、何にも代えて守ってきた店を閉めるのはほんとにつらかったですが、全力を出し切って、みなさんにすごく暖かく見送っていただけて、今はこれでよかったんだと思っています。

パリ、来年には行きたいんです~
kayoさんにも、しんたろうくんにもゼヒお会いしたいです
それを夢見てがんばりますね♪

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